『ロックフォール』『ゴルゴンゾーラ』と並んで、世界三大青カビチーズに数えられるのが、このイギリス産の『スティルトン』です。「イギリスの食べ物は今ひとつ…」といった悪評も聞かれたりしますが、このスティルトンは別格。女王陛下も毎日欠かさずに召し上がっている、という話もあるほどイギリスでは愛されているチーズなのです。
個性的な味わいで、ちょっと塩辛さが気になってしまうことも多い青カビチーズの中で、この『スティルトン』は比較的マイルドでおだやかな味わいがあります。ちょっとした刺激の後に深いコクが感じられ、ナッツのような香りとねっとりとした食感は、さすがに世界の一級品だと思わせてくれますね。外皮の青カビの入り方も細やかで、まるでメロンの皮のように見えます。
やはりチーズはその土地の飲み物などに合わせると、そのおいしさが一層引き立ちますので、イギリス本国の英国紳士の楽しみ方を真似てみるのも良いでしょう。食後にポートワインとともに、ウイスキーと合わせて、またはミルクティーに添えてなど、おいしい食べ方は取り入れてみてください。深いコクのあるワインとは特に相性が良く、比較的食べやすい「青カビチーズ入門編」としては最適な一品だと言えるでしょう。