MOF熟成士が手掛ける濃厚バター
自らの名を冠した自信作「バター・ドゥ・ロドルフ・ムニエ」とは?


ロドルフ・ムニエ氏は、祖父の代から、親子3代にわたってチーズ作り・熟成に携わり、現在、緑が広がり自然が多く残るトゥーレーヌに工房を構えています。
数多くのコンクールで功績を残し、2007年1月にフランスに開催された「カゼウス・アワード(国際フロマジュリーコンクール)」では、見事優勝を果たしました。さらに同年の「MOFコンクール」では、決勝戦を制し、フランス最高峰の熟成士として認められる存在となりました。
ピアノや音楽を愛する彼の、芸術的な感性から作られる、上品で洗練された熟成チーズは、プロからも高い評価を受け、ミシュランの星付きレストランにも選ばれています。
MOFの頂点に立ったことで、さらに注目を浴びることは確実で、今後もより一層の飛躍を期待されているMOFチーズ職人です。
ロドルフ氏も信頼を置く、
一流の乳製品工場で製造されています。
ロドルフ・ムニエ氏は、フランス中部のトゥーレーヌの工房を拠点にしているのですが、
バターを作るためには、それなりの規模の「攪拌機」が必要で、工房にはスペースが確保できないそう。
このため、フランス北部 ノルマンディ地方の、彼が信頼するバター工場に製造を委託しています。
このノルマンディ地方とは、日本で言うならば「北海道」のようなエリアです。
広大な牧草地帯が延々と続く土地のため、公共交通機関の便が悪く、
移動は主にレンタカーで行いました。
移動距離もかなりのもので、パリから北上すること約300km。
有名な観光地「モンサンミッシェル」から車で1時間ほどの場所に、
お目当てのバターを製造する工場があります。
工場を訪問してまず驚いたのは、外観の圧倒的な美しさ!
まるで絵本にでも出てきそうな家が事務所になっているのですが、
あまりに美しすぎて、全く工場関係には見えません。
のどかな外観とは裏腹に、工場内は近代的に整備され、
想像できないくらいの規模で、バターとチーズを製造していました。
聞けば、ロドルフ・ムニエ氏が熟成する絶品の「カマンベール」も、
この工場で製造されたものを買い付けているそう。
こうして築かれてきた信頼関係のもと、
オリジナルバターの製造もこの工場に依頼するのも自然な流れだったとか。
そして、ロドルフ氏はは車で8時間もかけて工場にやってきては、
本当に細かい指示を出し、納得できる仕上がりになるまで、
丸1日かけて徹底的に試行錯誤を繰り返していくのだそうです。
ロドルフ・ムニエ氏の厳しい要求に応えるのは大変だよ!
工場の責任者の方に工場を案内してもらい、色々なお話を伺ったのですが、
このように苦笑いされていました。
工場関係者から見ても、ロドルフ氏の真摯な姿勢は見習うべきものがあり、
そんな方と一緒に仕事できることを誇りを感じているとのことでした。
ロドルフ・ムニエ氏が
「A.O.P.を選択しなかった」理由とは?
ロドルフ・ムニエ氏が手がけるオリジナルバター『バター・ドゥ・ロドルフ・ムニエ』は、
フランス国内で主流の「発酵バター」です。
日本国内で主流の「非発酵バター」は、生乳をクリームと脱脂粉乳に分離させて作りますが、
発酵バターは、クリームを分離させる作業の前に「乳酸菌」を加え、
最低12時間以上も発酵させています。
この乳酸発酵を行うことで、芳香成分が非発酵バターの「5~10倍」にも増えるため、
独特の豊かな香りと奥深いコク、さらにクリーミーな風味を持ったバターになるのです。
フランスには「A.O.P.(原産地統制名称)」という、
優れた農産物・酪農品の規格・品質を国が保証する制度があり、チーズはもちろんのこと、
バターやワインなども優れた製品が認定されています。
この制度の認可を受けるには、とても厳しい制限が設けられており、当店で販売している有名な
「イズニーバター」を含め、フランスで作られる有名な発酵バターはほとんどがA.O.P.を取得しており、
ある意味では“一流品の証明”として機能しているのです。
A.O.P.に認定されているバターは、その細部にまで制約があります。
個人の自由度は低くなる代わりに、その規定どおりにバターを作っておけば、
長い伝統によって証明されているように、必ずおいしいバターが出来上がるのです。
ビジネス上から見ても、A.O.P.に認定された商品とそうでない商品で市場評価は変わってきますから、
普通に考えればその方法に従っておいた方がメリットは大きいはず……。
そこで、トゥーレーヌにあるロドルフ・ムニエ氏の工房で、本人にその疑問をぶつけてみました。
A.O.P.に縛られることなく、
自由な意思でバターを作りたい

発酵バターでA.O.P.を取得するには、原料乳の種類や産出地域・製造地域・
製造方法・熟成地域と熟成期間・形や外皮や重量や乳脂肪分など、
色々と厳しく制限されてしまいます。
これは伝統的な味を継承していくには、とても優れたシステムです。
しかし、私が作りたいのは、
伝統の枠に縛られない、自由な発想で自分の技量を試せる、そんなバターなのです。
あえてA.O.P.という枠から外れることで、熟成期間や製法も、
自分で自由に変えることができるようになるのです。
本来バターとは、得られたミルクの品質と製法で、味の大部分が決まってしまうものです。
このため、最高品質のミルクが得られるノルマンディ地方で、
自分の希望する製法でバターを作る会社と提携し、
最高のバターを作りたかったのです。
こだわりの48時間熟成で輝くバターが完成

このバターの製法に関しては、ほとんどが企業秘密となってしまいますので、
ここでは詳しくご説明できません。
しかし、大きな特徴となる2つの点だけは掲載の許可をいただいたのでご紹介します。
『バター・ドゥ・ロドルフ・ムニエ』の
特徴
黄金のバターを生み出す
「長時間発酵」
通常の発酵バターの製造過程では、クリームに乳酸菌を加えて「最低12時間以上」発酵させます。
A.O.P.バターの場合、この発酵時間も厳しく定められているのですが、
『バター・ドゥ・ロドルフ・ムニエ』の場合は、何とクリームを「48時間」も発酵させているのです。
つまり、通常バターの4倍以上の時間をかけて、じっくりと発酵させていることになります。
これだけの長時間発酵を行うことによって、バターの味わいはより深くなり、
コクが強く、香り高さが引き立つようになるのです。
そして同時に、バターの色合いを輝くような“黄金色”に変えていきます。
その色合いは他のバターと比べて圧倒的に黄色みが強く、輝くような黄金色なのです。
※バターの色合いは牛が食べた牧草によっても左右されるため、
季節によっても異なり、写真と異なる色味となる場合もございますのであらかじめご了解ください。
1個1個、全てが職人の手整形です
一般的なバターは、撹拌機にかけた後は自動化ラインに流され、
機械で自動計量され、次々に包装・箱詰めされていくまでオートメーション化されています。
ところが、この『バター・ドゥ・ロドルフ・ムニエ』は、
できるだけバターにストレスを与えないよう、
職人が丁寧に1個1個、専用のヘラで木型に入れられ、手で優しく包み込まれるように整形されます。
このため、機械包装に比べ、バターの分子が押しつぶされることが少ないのです。
もちろん手作業ですから、整形の際に気泡ができることもあります。
しかし「手整形ならではの味わいでまったく問題ない」というスタンスをとっています。
そのまま食べたくなる
唯一無二の無塩バター!

一度は「無塩タイプ」をお試しください。
『バター・ドゥ・ロドルフ・ムニエ』には、「無塩」「有塩」の2タイプがあります。
日本では、有塩タイプをパンに付けて食べる方が圧倒的に多く、
無塩タイプは料理やお菓子作りに使うというケースが多いと思います。
でも、フランスではパン にも無塩タイプのバターを付けて食べる方が多いのです。
社内試食会で唯一「無塩」に軍配が上がりました
当店で取り扱うバターを並べて試食した中で、
唯一、「このバターは無塩こそおいしい!」とこぞって意見が出たのが
この『バター・ドゥ・ロドルフ・ムニエ』です。
それは、塩を加えなくとも、無塩のバター自体が薫り高く、濃厚で味わい深いからです。
常温に少し戻して開封したときのなんともいえないミルクの香り。
そして一口すっと口に入れたときのミルクの風味が口全体に余すことなく広がるような味わい。
なにも添加せず「そのまま食べてしまいたい」と思える、唯一無二のバターといえましょう。
フランス流に無塩バターを試してみたものの物足りなさを感じる方にこそ、
是非一度、この無塩バターを試していただきたいのです。
有塩バターには、最高級の天然塩
「フルール・ド・セル」を使用
選び抜かれたただ一つの塩
このバターに、隅々までひとかたならぬこだわりが詰まっていることは、
ここまでご説明いたしました通りです。
そしてもちろん、「有塩タイプ」の「塩」にも並々ならぬこだわりがあるのです!
この『バター・ドゥ・ロドルフ・ムニエ』では、
世界的に有名な塩の産地「イル・ド・レ」産の、
さらに希少な『フルール・ド・セル』だけを使用しています。
自然塩であるフルール・ド・セルは粗い粒です
一般バター用の塩は粉のように細かくなっています長い歴史を持つ自然塩
「イル・ド・レの塩」
フランスのポワトゥー・シャラント地方、ビスケー湾に「イル・ド・レ」という島があります。
遠浅の海岸を持つこの島は、フランスでも有数のリゾート地で、牡蠣の養殖などでも有名です。
しかし、この島の特産品として、世界中の食通を唸らせている食品があります。
それが長い歴史を持つ自然塩「イル・ド・レの塩」です。
イル・ド・レのフルール・ド・セルを使用
フランス産の塩といえば、日本でも「ゲランドの塩」が有名ですが、
「イル・ド・レの塩」もそれと並ぶほどの高い評価を受けているトップブランドです。
ただし、生産量が極端に少ないため、フランス本国でもほとんど流通することがない
“幻の高級塩”として知られています。
その製法は、1500年以上も変わらず、海水を天日干して作られています。
何日もの時間をかけて水路を通った海水は、塩田へと導かれていきます。
そして、夏の3ヶ月間、海水を太陽の光と風の力だけで水分を蒸発させていくと、
海水のミネラルや滋味をタップリと含んだ天然塩になるのです。
気の遠くなるような作業の積み重ねで、今なお歴史ある自然塩の味は守られているのです。
ただでさえ高級な「イル・ド・レの塩」ですが、
その中でもさらに最高級品と呼ばれているものがあるのです。
それがこのバターの製造に使われている『フルール・ド・セル』です。
この塩は、製造過程で最初に表面に浮かんできた“塩の花”と言われる塩の結晶のみを使用したもので、
日本では「一番塩」と呼ばれている高級塩です。
塩全体のわずか「1%程度」しか取れない希少なもので、塩の中でも最も雑味がなく、
最も純粋な旨味が閉じ込められているといわれています。
その味わいの特徴は、塩であるにも関わらず、独特の旨味と、とてもやわらかな風味を感じられること。
よい塩に共通することですが、決して単に塩辛いだけではなく、
味にまろやかな丸みと、ふくよかな奥行きが感じられるものです。
塩そのものを舐めるだけでもしっかりとした旨味が感じられるのですから、
世界各国 の一流シェフが争うように買い求めていくのも当然かもしれません。
また、自然の恵みを最大限に活かした自然塩だけに、
旨味を引き出す役割を果たすマグネシウムの含有量は驚くべき数値です。
加えて、鉄分やカルシウム分、ミネラルも豊富に含まれています。
まさに“世界最高の塩”と呼ぶのに相応しい塩であることは間違いないでしょう。
Esprit du Sel社のフルール・ド・セル
イル・ド・レの塩でも十分にすごいことなのですが、
ロドルフ・ムニエ氏のこだわりはとどまることを知りません。
普通のイル・ド・レ産『フルール・ド・セル』を使っているだけではなく、
その中でも「Esprit du Sel」社の塩のみを指定して使っているというのです!
この「Esprit du Sel」社とは、1986年に設立された製塩会社なのですが、
メキメキと頭角を表し、イル・ド・レの塩メーカーの中でもリーダー格に急成長。
知る人ぞ知る、こだわり抜いた塩が高い評価を受けているメーカーです。
ここまでの塩に対するこだわりを、もっと分かりやすく日本の話に置き換えてみると…、
塩にこだわって「赤穂の塩」を使うだけにとどまらず、
「赤穂の○○さんの作った塩」限定で使っている、
そんなイメージだと思っていただければ分かりやすいかもしれません。
濃厚な旨味が詰まっています
この『バター・ドゥ・ロドルフ・ムニエ』を味わう際、
口に含むと広がる豊かな香りと味わいに
驚かれると思います。
原料となるミルクの濃さ、発酵時間の長さ、
整形から包装にいたるまで
ロドルフ氏がこだわりぬいた『作品』です。
濃厚な旨味と芳醇な芳香を
心行くまでご堪能いただけることと思います。
本当に貴重なバターなのです。
作業工程のほとんどが手作りで、
「本物の味わいが分かる方、バターのおいしさを追求する方にだけ味わってもらえれば十分だ」
というポリシーのもと、今後も生産数を増やす予定は全くないとのこと。
こだわりにこだわった、天才熟成士が手がける黄金バター。
当店は、国内販売権をロドルフ氏より独占取得しております。
食にこだわる日本のお客さまのために、誠意をもってお届けしていきたいと思います。

有塩・無塩を1点ずつ「ジップバッグ(チャック付きデザイン袋)」に
お入れしたセットもご用意しております。
プレゼントに大変おすすめですのでこちらもご検討ください。
ロドルフ氏が自らの理想とするバターを追求するために
あえてA.O.P.の枠から飛び出した黄金のオリジナルバターを、
ぜひこの機会にたっぷりとお楽しみいただければと思います!
たくさんのご注文をお待ちしております♪
『バター・ドゥ・ロドルフ・ムニエ』も、
A.O.P.の指定のレシピに従ってバターを作っているのかと思っていたのですが、
これが違うとのこと!