●「薪」のようなユニークな外見のシェーブルチーズ
一目見ればこのチーズだと分かる、ユニークな外見がトレードマーク。細長い「薪(まき)」のような形、中央に通る1本の藁、表面には木炭がまぶされている、とてもユニークなチーズです。
チーズの歴史としては、フランク王朝の終わり頃にイスラム教徒がもたらしたのではないか、と言われています。フランス占領を目的に遠征してきたイスラム教徒の軍勢でしたが、戦いに敗れてしまい、彼らが食料用に連れてきていた山羊を置いていったことがきっかけとなり製造が始まった、と伝えられています。
そんな個性的な一品を、"チーズ熟成士の巨匠"こと「フィリップ・アレオス氏」が熟成させたものが、『サントモール・ド・トゥレーヌAOPフィリップ・アレオス熟成』です。
●決して強すぎない酸味が最高のバランス!
真っ黒の木炭がまぶされた表皮は、すでに熟成によってグレーへと変化しています。まずは、太いほうの端から輪切りにカットして、中に通っているワラを引き抜いてください。カットした一番端の部分は、チーズを保存する際に端につけ、乾燥をふせぐ役割をするので、捨てずにとっておいてください。
輪切りにすると、山羊のミルク独特の真っ白い、キメこまやかで、キュッと引き締まった中身が現れます。一口かじり、舌の上でゆっくりと馴染んで溶けていく、極上のなめらかさをお楽しみください。ふんわりと口の中に広がる酸味のある風味。決して強すぎず、後味に爽やかさが感じられます。それと同時に、ミルクのコクもしっかりと伝わってきて、とてもバランスのよい食べやすいチーズに仕上がっています。
少し熟成が進んでいますので、ワインを合わせるなら、白ワインでも少しコクのあるタイプをどうぞ。赤ワインなら、フルーティーな味わいのものがオススメです。熟成により木の実のような香ばしさもあるので、くるみなどのナッツ類、レーズンなどとの相性も抜群!軽くオーブントースターであぶってからサラダのトッピングにしてもおいしくいただけます。